知っておきたい!睡眠と栄養の深~い関係
今まで、睡眠負債を解消する方法や、質の良い睡眠を取る方法についての記事を書いてきましたが、
今回は少し角度を変えて、睡眠と栄養の関係について調べてみました。
睡眠と栄養にはどのような関係がある?
一見、無関係のような睡眠と栄養ですが、実は深い関係があることがわかりました。
食事の時間や内容が、その日に質の良い睡眠を取れるかどうかのカギを握っているのです。
睡眠ホルモン「メラトニン」
メラトニンというホルモンをご存知でしょうか。
メラトニンとは、脳の中心辺りにある松果体から分泌されるホルモンです。
昼間はあまり分泌されていませんが、 夕方から夜にかけて上昇し、夜中の11時頃に分泌のピークを迎えます。
人は、メラトニンが分泌されることで、副交感神経系が優位になったり体温や脈拍数が低くなったりして、眠気を感じ るようになります。
このことから、「睡眠ホルモン」とも呼ばれています。
メラトニンの分泌量が減ると、不眠の原因にもなります。
質の良い睡眠を取るために重要となる“朝食”
メラトニンの分泌には、トリプトファンという必須アミノ酸が関係しています。
食事でトリプトファンを摂取すると、そのトリプトファンは脳に入って松果体で神経伝達物質セロトニンに変わり、 セロトニンから睡眠ホルモンのメラトニンに変換されます。
トリプトファンが摂取されてから、セロトニンを経てメラトニンになるまでには、14~15時間かかります。
また、トリプトファンは体内では作れないアミノ酸であり、食事から摂取するしか方法がありません。
つまり、夜にしっかりメラトニンを分泌させるためには、朝食でトリプトファンを取ることが重要なのです。
トリプトファンを多く含んだ食品
トリプトファンは、動物性たんぱく質に多く含まれています。
豚、鶏、牛などの肉類
かつお、まぐろ、さばなどの魚類
牛乳、ヨーグルト、チーズなどの乳製品
その他、納豆、卵、バナナ
朝食で取るには、洋食であれば乳製品、和食であれば納豆が取りやすいですね。
卵、バナナは、洋食、和食ともに合うでしょう。
また、トリプトファンを効率的にメラトニンに変換させるためには、トリプトファンとともに炭水化物やビタミンB6を 取ることも必要です。
炭水化物は、ご飯やパンなどの主食に含まれています。
ビタミンB6は、にんにく、魚、ゴマなどに多く含まれています。
朝食ではなかなか取りづらい食品が多いのですが、積極的に取り入れるようにしましょう。
夕食は、寝る3時間前までに
朝食と同様、夕食を取る時間や内容も、睡眠に大きく関わってきます。
寝る直前に食事を取ると、睡眠中に内臓や脳が活動することになり、体は休むことが出来ません。
夕食は寝る3時間前に済ませ、寝る時には胃に何も入っていない状態が理想的です。
ただし、寝る時に空腹すぎると、夜中に空腹中枢が働き、目が覚めてしまいます。
寝る前にお腹が空いている場合は、主食であれば消化時間の短い精白されたものを取りましょう。
また、食物繊維の多い食品や脂身の多い肉を避け、出来るだけ胃に負担をかけないものを取りましょう。
毎日の食事から取っている栄養素が、このように体の中で分解や変換を繰り返し、私達の睡眠に影響を与えていることを知って、改めて人間の体ってすごいなと思いました。
一回一回の食事にもしっかり意識を向け、なるべく体に良い影響を与えるものを取り入れていきたいですね。
それでは。
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